出発準備・現地生活

オーストラリアの検疫・持ち込み禁止/申告品 完全リスト【2026年】迷ったら申告

オーストラリアの空港に到着した旅行者とバイオセキュリティの案内
オーストラリアは世界屈指の厳格な検疫(バイオセキュリティ)国。迷ったら「申告」が鉄則です。

オーストラリアは、独自の農業・環境を害虫や病気から守るため、世界でもっとも検疫(バイオセキュリティ)が厳しい国のひとつです。結論から言うと、生鮮の果物・野菜、肉類、卵、乳製品、生きた植物・種子は原則として持ち込めません。そして、食品・植物・動物由来の物は「持ち込めるかどうか」に関わらず、入国カード(Incoming Passenger Card)で必ず申告するのがルールです。申告さえすれば没収されても罰金はありませんが、申告せず見つかると高額の反則金・ビザ取消・入国拒否のリスクがあります。この記事では、オーストラリア政府(農業・漁業・林業省=DAFF、オーストラリア国境警備隊=ABF)の公式情報をもとに、持ち込み禁止・要申告・条件付きの品目と、日本から持って行きがちな物の注意点を整理します。※金額・制度は改定されるため、渡航前に必ず公式で最新を確認してください(本記事は2026年7月時点の情報です)。

オーストラリアに持ち込めないものは何?

DAFF(農業・漁業・林業省)は、次のような食品・植物・動物由来の物は原則として持ち込めない(=持ち込めても厳しい条件が付く)としています。少量でも、料理用の材料でも対象です。

  • 生鮮の果物・野菜(りんご、みかん、オレンジ等の生の果物・野菜)
  • 肉類・肉製品(生肉のほか、乾燥肉・サラミ・ソーセージ等の加工肉も含む。口蹄疫・アフリカ豚熱の媒介リスク)
  • 卵・卵製品
  • 乳製品(ニュージーランド産以外は原則不可とされる。品目により条件が異なる)
  • 生きた植物・種子(種子は害虫カツオブシムシ〔khapra beetle〕の宿主となるものが輸入禁止。持ち込める種子も商用包装+学名表示等の条件あり)
  • 動物由来の物(羽毛、貝殻、骨、一部の民芸品など)
  • 木製品・植物素材(樹皮や木の実がついたもの、藁製品など)

ここに挙げた品目でも、加工の程度や産地、包装状態によって可否が変わります。「持ち込める/持ち込めない」を自己判断で断定せず、まず申告して現場のバイオセキュリティ官の判断を仰ぐのが安全です。個別の品目の正確な条件は、DAFFの輸入条件データベース「BICON」で確認できます。

「迷ったら申告」って本当にそれでいいの?

はい。オーストラリア政府の一貫したメッセージは「If in doubt, declare it(迷ったら申告する)」です。仕組みはシンプルで、以下のように整理できます。

  • 申告した場合:持ち込めない物だと分かっても、その場で処分・没収されるだけで罰金は科されません
  • 申告しなかった場合:後で見つかると反則金(infringement notice)・ビザ取消・入国拒否の対象になり得ます。入国カードで「食品なし」にチェックして実際は持っていた場合、政府への虚偽申告とみなされます。

つまり、申告することにデメリットはほぼありません。少しでも迷う物は申告する、これが最もコストの低い選択です。

入国カード(Incoming Passenger Card)では何を申告する?

飛行機で到着すると、機内で入国カードが配られます。これは法的な申告書です。オーストラリア政府(Study Australia/ABF)によると、到着時に次のものは申告が必要です。

申告が必要なもの 補足
すべての食品・植物素材・動物由来の物 少量・加工品・料理用材料も含む
農村・動物の近くで使った靴・スポーツ/レジャー用品 泥・土・種子の付着に注意。よく洗浄して申告すれば持ち込める場合あり
銃器・武器・弾薬
1万オーストラリアドル(または相当の外貨)以上の現金 金額基準は変わり得るため公式で要確認
一部の医薬品 処方薬・成分によって申告や許可が必要な場合あり(後述)

申告した物は、係官のいる検査ポイントで確認・検査を受けます。持ち込めない物は、ターミナル内の専用のごみ箱に自主的に廃棄することもできます。

オーストラリア入国時に申告が必要な食品や植物のイメージ
食品・植物・動物由来の物は「持ち込める物」でも申告が必要。迷ったら申告が原則です。

申告すれば持ち込める・条件付きのものは?

すべてがダメなわけではありません。次のような物は、申告のうえで検査に通れば持ち込める場合があります(品目・状態により変わるため、あくまで目安です)。

  • 商業的に密封包装された加工食品:肉・乳製品・卵・生鮮を含まないもの(例:市販のスナック菓子、乾麺など)は認められる場合が多い。ただし成分に肉・乳が入ると没収・罰則の対象になり得るため成分表示を確認して申告する。
  • 種子・木の実類:商用包装され、学名(属・種)が表示されているものは条件付きで認められる場合がある。禁止種もあるので要確認。
  • 農村・動物の近くで使った衣類・靴・用品:土や有機物を徹底的に洗浄・乾燥させて申告すれば持ち込める場合がある。

「加工済みだから大丈夫」と自己判断せず、パッケージのまま申告して係官に確認してもらうのが確実です。可否が確認できない品目は、断定せず「申告して確認」に寄せましょう。

申告しなかったらどうなる? 罰則とビザへの影響

未申告のリスクは決して小さくありません。オーストラリアでは、バイオセキュリティ上リスクの高い物(未加工の肉、生きた植物素材など)を申告しなかった旅行者に対し、その場で反則金(infringement notice)が科される制度があります。反則金の額は「ペナルティユニット(penalty unit)」×件数で計算され、代表的なものは以下の枠組みです。

違反の種類 反則金の枠組み
高リスク物の未申告 12ペナルティユニット相当の反則金
隠して持ち込んだ未申告物 20ペナルティユニット相当の反則金

重要(要確認):1ペナルティユニットの金額は法律(Crimes Act 1914)により定期的に改定されます。過去には12ユニット=約3,300豪ドルと案内されていましたが、ユニット単価は年々引き上げられており、実際の反則金額は渡航時点で必ず公式(DAFF)で確認してください。政府の広報でも「6,600豪ドルまでの反則金」といった上限額が示されることがあり、いずれにせよ数千豪ドル規模と考えておくのが安全です。金額は本記事では断定しません。

さらに深刻なのがビザへの影響です。危険な物を持ち込もうとした旅行者はビザを取り消され、最も早い便でオーストラリアから退去させられることがあります。ビザを取り消された場合、最長3年間は再申請できない(=再入国できない)可能性があります。実際に、未申告のバイオセキュリティ違反で反則金とビザ取消を同時に受けた事例が政府から公表されています。「うっかり」では済まされないことを、渡航前にしっかり認識しておきましょう。

オーストラリアの空港でスーツケースを検査するバイオセキュリティの様子
探知犬やX線での検査も。未申告が見つかると反則金やビザ取消のリスクがあります。

日本から持って行きがちな物の注意点は?

日本人ワーホリが荷物に入れがちな物には、要注意のものが少なくありません。以下は目安であり、可否は品目・成分・包装で変わります。迷ったらすべて申告してください。

  • インスタント食品・カップ麺:肉・卵・乳の具材やスープ(肉エキス等)が含まれると問題になりやすい。成分を確認し、必ず申告する。
  • お菓子・スナック:市販の密封包装なら認められることが多いが、肉・乳を含むものは要注意。未申告のスナックで罰則を受けた事例もある。
  • お茶・ハーブティー:茶葉・ハーブは植物素材のため申告対象。商用包装のものが基本。
  • だし・ふりかけ・乾物:かつお節など動物由来・魚由来の成分は要注意。申告して確認する。
  • 医薬品・サプリメント:処方薬や一部の市販薬・成分は申告や許可、英文処方箋が必要な場合がある。ワーホリの健康関連の要件とあわせて事前に確認を。
  • 木製品・民芸品・お守り:木・藁・種・羽根などが使われていると検疫対象になり得る。

「日本では普通の食品でも、オーストラリアでは検疫対象」というギャップが事故のもとです。荷造りの段階で持ち込む物を減らす/現地調達に切り替えるのも賢い選択です。出発前の準備はオーストラリアワーホリの出発準備と持ち物【2026年】もあわせてご覧ください。到着後の手続きはオーストラリア到着後にやること【2026年】、医薬品や健康面の要件はオーストラリアワーホリの健康診断は必要?【2026年】で詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. スナック菓子やチョコレートは持ち込めますか? A. 市販の密封包装で、肉・乳製品を含まないものは持ち込める場合が多いですが、成分によっては対象になります。いずれにせよ食品はすべて入国カードで申告してください。(2026年7月時点・公式で要確認)

Q. 少しなら申告しなくてもバレませんか? A. 探知犬やX線検査があり、未申告が見つかると反則金・ビザ取消・入国拒否のリスクがあります。申告すれば持ち込めない物でも罰金は科されないため、迷ったら必ず申告してください。(2026年7月時点・公式で要確認)

Q. 未申告の反則金はいくらですか? A. ペナルティユニット制で計算され、過去には12ユニット=約3,300豪ドルと案内されましたが、ユニット単価は改定され続けています。数千豪ドル規模になり得るため、渡航時点でDAFF公式で確認してください。(2026年7月時点・公式で要確認)

Q. 日本の処方薬や市販薬は持ち込めますか? A. 一部の医薬品は申告や許可、英文処方箋が必要な場合があります。成分によって扱いが異なるため、事前に公式情報で確認し、必要なら申告してください。(2026年7月時点・公式で要確認)

Q. 持ち込めるか分からない物はどうすればいい? A. 自己判断で「大丈夫」と決めつけず、入国カードで申告して係官に確認してもらってください。DAFFのBICONで個別品目の条件も調べられます。(2026年7月時点・公式で要確認)

検疫のルール・反則金額・対象品目は改定されることがあります。渡航前に必ずオーストラリア政府(DAFF=農業・漁業・林業省、ABF=国境警備隊)の公式情報で最新を確認してください。

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